厚生労働省 一般むけビタミンC情報

🔶🔶ビタミンCとは?その働きは�🔶🔶

🔶アスコルビン酸としても知られるビタミンCは、一部の食品に含まれている水溶性の栄養素です。体内では、抗酸化物質として働き、フリーラジカルによるダメージから細胞を保護するのを助けます。フリーラジカルとは、摂取した食品が体内でエネルギーに変わる時につくられる化合物です。また、タバコの煙や大気汚染、太陽からの紫外線など、人は環境中でもフリーラジカルにさらされています。

🔶傷を治すのに必要なタンパク質であるコラーゲンを作るためにも、ビタミンCは必要です。さらに、ビタミンCは植物性食品から摂取した鉄分の吸収を良くし、疾患から体を守る免疫系の働きを正常にします。

🔶ビタミンCの必要摂取量は?

ビタミンCの必要摂取量は、年齢によって異なります。下表に年齢別の1日の平均推奨摂取量を、ミリグラム(mg)で示します。

★ビタミンCの1日の平均摂取推奨量、ライフステージ 推奨摂取量

生後0〜6カ月 40 mg
7~12カ月の幼児 50 mg
1~3歳の小児 15 mg
4~8歳の小児 25 mg
9~13歳の小児 45 mg
14〜18歳の青年(男児) 75 mg
14〜18歳の青年(女児) 65 mg
成人(男性) 90 mg
成人(女性) 75 mg
10代の妊婦 80 mg
妊婦 85 mg
10代の授乳婦 115 mg
授乳婦 120 mg

🔶あなたが喫煙者の場合、1日の総推奨量を算出するには上記の値に35 mgを加えて下さい。

🔶ビタミンCはどんな食品から摂取できますか?
果物と野菜がビタミンCの最もすぐれた供給源です。以下のようなさまざまな食品を食べることで、推奨される量のビタミンCを摂取することができます。

🔶柑橘類(オレンジやグレープフルーツなど)およびその果汁、赤ピーマン、緑ピーマン、キウイフルーツ。これらは多くのビタミンCを含まれています。その他にも、ブロッコリー、イチゴ、カンタロープメロン、ベイクドポテト(じゃがいものオーブン焼き)、トマトなどの果物や野菜にもビタミンCが含まれています。ビタミンCが強化された一部の果物および野菜。ビタミンCが食品に添加されているか確認するには、その製品のラベル表示を確認してください。

🔶🔶アセロラ酸味種のビタミンC含有量は驚異的です。

🔶食品に含まれるビタミンCの量は、長期保存や調理によって減少するかもしれません。蒸し加熱や電子レンジの使用によって、調理による栄養損失を減らすことができるかもしれません。幸いなことに、野菜や果物などビタミンCを最も多く含む食品の多くは、通常、生で食べることができます。

🔶市販されているビタミンCのダイエタリーサプリメントには、どのようなものがありますか?
ほとんどのマルチビタミンにはビタミンCが含まれています。また、ビタミンCは単独または他の栄養素と組み合わせたダイエタリーサプリメント(栄養補助食品)(eJIMサイト内:一般向け・医療関係者向け)として入手することもできます。サプリメント中のビタミンCは、通常アスコルビン酸の形で含まれていますが、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、その他のアスコルビン酸無機塩、バイオフラボノイド配合アスコルビン酸など、他の形態でのダイエタリーサプリメントもあります。どの形態のビタミンCが、他と比べて優れているかについては研究で明らかになっていません。

🔶ビタミンCは足りていますか?
ほとんどの米国人は、食べ物や飲み物から十分なビタミンCを摂っています。しかし、特定の集団では、他と比べて十分にビタミンCを摂取できていない可能性があります。

🔶喫煙者や副流煙にさらされる人。これは、原因の一つとして、タバコによって産生されたフリーラジカルによる損傷を修復するのに身体が必要とするビタミンCの量が増加するためと考えられています。喫煙者は非喫煙者と比べ、ビタミンCを1日につき35 mg多く必要とします。

🔶濃縮または煮沸した牛乳を与えられている乳児。牛乳に含まれるビタミンCは非常に少ない上、熱によってビタミンCが破壊されるからです。1歳未満の乳児に牛乳は勧められません。母乳や乳児用調製粉乳には、十分な量のビタミンCが含まれています。

🔶食事が非常に偏っている人。
重度の吸収障害、一部の種類のがん、血液透析を必要とする腎疾患などの特定の症状・疾患を持つ人。
ビタミンCが不足するとどうなりますか?
ビタミンC欠乏症は、米国とカナダでは非常にまれです。何週間にもわたってビタミンCをほとんどまたは全く摂らない人(1日につき約10 mg未満)は、壊血病を発症する可能性があります。壊血病によって、倦怠感、歯肉の炎症、皮膚にできる赤色または紫色の小さな斑点、関節痛、創傷治癒の遅延、らせん状毛髪などの症状が生じます。さらに壊血病のその他の徴候として、抑うつ、歯肉の腫れと出血、歯のぐらつきまたは脱落があげられます。壊血病患者では貧血が発症する可能性もあります。治療せずに放置した場合、壊血病は致死的なものとなります。

🔶ビタミンCが健康に及ぼす影響にはどのようなものがありますか?
ビタミンCが健康にどのような影響を与えるのかを解明するための研究が行われています。ここでは、研究結果の例をいくつか紹介しています。�

🔶がんの予防と治療
果物や野菜からビタミンCを多く摂取する人は、肺がん、乳がん、大腸がんなど、多くの種類のがんを発症するリスク(危険)が低いかもしれません。しかし、ビタミンCサプリメントを摂取しても、他の抗酸化物質を含んでいるかどうかにかかわらず、がんの発症を防ぐことはないようです。

🔶高用量のビタミンCを摂取することが、がんの治療に役立つかどうかは明らかではありません。ビタミンCの有用性は、患者にどのような方法で投与したかによって異なると考えられています。ビタミンCを経口投与しても、その血液中の濃度は注射によって静脈内投与した場合ほど上昇することはありません。動物や試験管内で行った一部の研究では、血液中のビタミンC濃度が非常に高い場合に腫瘍が縮小するかもしれないことが示されています。しかし、高用量ビタミンCの静脈内投与が、がん患者の治療に役立つかどうかを判断するには、さらなる研究が必要です。

🔶ビタミンCのダイエタリーサプリメントやその他の抗酸化物質は、がんの化学療法や放射線療法と相互作用するかもしれません。がん治療を受けている人は、ビタミンCやその他の抗酸化物質を摂取する前に(高用量の場合は特に)、自身の専門医に相談しましょう。

🔶心血管疾患
果物や野菜を多く食べる人は、心血管疾患のリスク(危険)が低いようです。研究者らは、酸化的損傷が心血管疾患の主な原因であることから、これらの食品に含まれる抗酸化物質の量がリスク(危険)低下の一因になっているかもしれないと考えています。しかし、ビタミンCそのものが、食品やサプリメントから摂取することで心血管疾患を予防できるかどうかについては、研究者らもよくわかっていません。また、ビタミンCが、すでに心血管疾患を患っている人の病状の悪化を防ぐのに役立つかどうかも明らかではありません。

🔶加齢黄斑変性症(age-related macular degeneration:AMD)と白内障
加齢黄斑変性症(age-related macular degeneration:AMD)と白内障は高齢者の視力喪失の主な原因のうちの2つです。研究者らは、ビタミンCやその他の抗酸化物質がAMDの発症リスク(危険)に影響を及ぼすとは考えていません。しかし、研究では、ビタミンCを他の栄養素と併用すると、進行性AMDへの進行を遅らせるかもしれないことが示唆されています。

🔶進行したAMDを発症するリスク(危険)が高い高齢患者を対象とした大規模研究では、ビタミンC 500 mg、亜鉛(eJIMサイト内:一般向け・医療関係者向け)80 mg、ビタミンE (eJIMサイト内:一般向け・医療関係者向け)400 Iu、β‐カロテン 15 mgおよび銅 2 mgのダイエタリーサプリメントを毎日約6年間摂取したところ、進行性AMDの発症率が低かったことが示されました。また、これらの高齢患者では、ダイエタリーサプリメントを摂取しなかった高齢患者と比べ、失明の割合も低かったことが示されました。この疾患を発症している、または発症しつつある人は、ダイエタリーサプリメントの摂取について今かかっている医療機関※に相談するとよいかもしれません。

🔶ビタミンCと白内障形成との関係は明らかではありません。一部の研究では、食品から多くのビタミンCを摂る人は、白内障の発症リスク(危険)が低いことが示されています。しかし、この関連性を明確にし、ビタミンCサプリメントが白内障の発症リスク(危険)に影響を及ぼすかどうかを判断するには、さらなる研究が必要です。

🔶風邪
ビタミンCは長い間、風邪の治療薬として親しまれてきましたが、ビタミンCサプリメントは、ほとんどの人にとって風邪の発症リスク(危険)を低下させないことが研究で示されています。しかし、日常的にビタミンCサプリメントを摂取している人は、風邪にかかった場合に、その期間がやや短いか、若干症状が軽くなるかもしれません。

🔶ビタミンCが害を及ぼす可能性はないのですか?
ビタミンCを過剰に摂取すると、下痢や吐き気、胃痙攣を起こす可能性があります。体内に鉄を過剰に蓄えるヘモクロマトーシスという疾患の人では、ビタミンCを大量に摂取すると鉄の過剰蓄積が悪化し、体の組織にダメージを与える可能性があります。

🔶ビタミンCは、医薬品あるいは他のダイエタリーサプリメントと相互作用しますか?
ビタミンCのダイエタリーサプリメントは、服用している薬と相互作用したり、その働きを阻害したりする可能性があります。以下に、いくつかの例を挙げます。

🔶ビタミンCのダイエタリーサプリメントは化学療法や放射線療法などのがん治療と相互作用するかもしれません。ビタミンCが、腫瘍細胞をがん治療から守るという望ましくない作用を持つかもしれないこと、あるいは正常細胞組織を損傷から守るのに役立つかもしれないことついては、明らかではありません。あなたが、がんの治療を受けているのであれば、ビタミンCやその他の抗酸化サプリメントを摂取する前に(高用量の場合は特に)、今かかっている医療機関※に相談してください。

🔶ある研究では、ビタミンCとその他の抗酸化物質(ビタミンE、セレニウム(eJIMサイト内:一般向け・医療関係者向け)、β‐カロテンなど)を併用することで、血中コレステロール濃度をコントロールするために服用される二つの薬剤(スタチンとナイアシン)の心臓保護作用が弱まりました。この相互作用が他のスタチンでも生じるのかどうかはわかっていません。医療従事者は、スタチン系薬剤と抗酸化サプリメントを併用している患者の脂質レベルをモニタリングする必要があります。
あなたが使用しているすべてのダイエタリープリメントおよび医薬品について、今かかっている医療機関※、担当の医師、薬剤師およびその他の医療従事者に伝えてください。利用しているダイエタリーサプリメントが、処方薬または市販薬と相互作用あるいは阻害を起こし得るのか、あるいはそれらの医薬品が、体内での栄養素の吸収、利用、分解の過程において阻害し得るのかについて教えてくれるでしょう。

🔶ビタミンCと健康的な食生活
米国連邦政府の「米国の食事指針(Dietary Guidelines for Americans)」によれば、「栄養の多くを食品や飲料から摂取するべきである」と指摘されています。食品には、健康によいとされるビタミン、ミネラル、食物繊維やその他の成分が含まれています。場合によって、栄養強化食品やダイエタリーサプリメントは、他の方法では1つまたは複数の栄養素の必要量を満たすことができない場合(例えば、妊娠などの特定のライフステージ)に有用です。